第6回おススメ本入賞者のおススメ文 第1弾!

今回もたくさんのご応募ありがとうございました!

入賞の本の中で、現在購入可能な本などが丸善豊田T-FACE店特設コーナーにて並んでいます!

ぜひ行ってみてね!

入賞者さまのおススメ文を2回に分けてご紹介します!

※第2弾はこちらから見てね!

【PIPO大賞】…1名

●よつばさん
『方舟』
夕木春央 著【講談社】

スリルのあるミステリーを読みたい人に

『閉所恐怖症の方は読まないでください!』の注意書きが欲しいくらい恐ろしかった。
山奥にある地下建築を訪れた柊一を初めとする七人グループと道に迷った三人家族。この地下建築に足を踏み入れてしまったばかりに地獄を見る事になる。明け方に起きた地震で出入口に通じる鉄扉が巨大岩で塞がれ地下からは水が流入し始める。助かる方法はただ一つ。誰か一人が犠牲になり巨大岩を落下させる事。
そんな中で次々起きる殺人事件。加速する恐怖と迫るタイムリミット。そして迎えたエピローグに戦慄。
人間の本性がむき出しになる究極のサバイバルミステリー。この恐怖はきっと忘れられない。

【優秀賞】…1名

●大口ひろしさん(5652)
『人間の器』
丹羽宇一郎 著【幻冬舎新書】

今の自分に満足できない人に

著者はさすが一流企業の社長をつとめただけあって、豊富な読書量とともにしっかりした生き方、人生観を持っている。
人間の器とはなんぞやという命題で著者は自分に何の利益がなくても、他人のために行動できる人だという。私欲を封印して、他人のために何かを成すのは、そう簡単ではない。
では器を大きくするためにどうすればいいのか。
・自分は何も知らないということを自覚する。そのことが人間が成長していく上で大切なこと。
・読書によって考える力をきたえ、想像力を伸ばし、人格を陶冶する。
・たくさんの雑務をこなして、仕事の奥行きと深さを知る。
・苦難に耐え、己に克つ強さを持つ。
・仕事でも生きることでも「清く、正しく、美しく」が大切。

【PIPO特別賞】…5名

●こまいぬ君さん(14712)
『三千円の使いかた』
原田ひ香 著【中公文庫】

将来のお金の事がいろいろと心配だけど、お金の事を考えるのは難しい、面倒だなと思って先送りにしている人にお勧めです。あるある感満載で楽しく読めて、勉強にもなる本です。

知識が深まり、絶対「元」も取れちゃう『節約』家族小説という、本の帯にひかれて買った本です。この頃は、物価上昇や円安と言った話題が多く、お金のことが頭をかすめることが益々、多くなってきました。
祖母、母、娘の三代それぞれのお金との向き合い方がとても面白く、小説でありながら、実生活にも参考になる本でした。節約、貯蓄、投資、ポイ活、格安スマホ、iDeco、離婚、年金など女性主人公3代が直面する人生のイベントと、日常の生活のお金とのかかわりを通して、どうお金と向き合っていくのかは、どう生きるのかにもつながると思います。
お金を考える良いきっかけになると思います。この小説を読んで、自分自身にどのぐらい内容が、実体験としてあるか??という比較をしながら読むと、さらに面白いと思います。銀行の口座開設キャンペーンで預金を移すなど、私は幾つか実際に行ったことがあります。

●青井月さん
『スノードーム』
アレックス・シアラー 著【求龍堂】

「愛されたい」と願う全ての人へ

人は誰しも愛されたいと、願う生き者であります。その究極の想いが詰まった小説だと、私は思いました。
そして、こんなにも、切なく悲しい物語に出会えたのは初めてかもしれません。
誰からも愛されないエックマンという男性が、ある日踊り子を好きになり、その愛情が強すぎるあまり、歪んだ狂気へと突き進んでいきます。
愛は盲目、自分さえも見えなくなっていきます。読み進めていくうちに、私の中にもエックマンがいるかも…と、正直思ってしまう部分がありました。愛した人に愛されたい…それは誰もが思い、願うことです。
この物語はファンタジー小説ですが、あまりにリアル過ぎて、空想か現実かがわからなくなる程、のめり込む小説でした。たぶん一生この物語は心の片隅に居続けると思います。

●焼きそばパンさん(14941)
『こころの処方箋』
河合隼雄 著【新潮社】

迷っている人・悩んでいる人

「こころの処方箋」は30年前に刊行された書籍であるが、現代にも通じる普遍的な事柄を扱っている。読んでいると、人間の考えていることや悩みは昔からそれほど変わらないのだなあと感じる。55の項目から成る本著は、自分がその時関心のあるところだけをさっと読むことができる点もオススメする理由の一つである。
私はこの本を手元において事ある毎に読み返している。心が少し揺らいだ時、何か芯になる言葉が欲しいとき、パラパラとめくるだけでもその度に新しい発見がある。
PIPOの紙面にてオススメ本コンテストの開催を知ったとき、文章が特に上手いわけでもないので応募するか迷った。そんな時「14:やりたいことは、まずやってみる」の項目が目に飛び込んできた。
「あれこれ考える前にはじめることである」という一文に背中を押してもらいこのオススメ文を書いている。これからも何度も自分を支えてもらおうと思える一冊である。

●しろまるさん

『まなの本棚』
芦田愛菜 著【小学館】

新しい本との出会いを求めている人

かの有名な女優・芦田愛菜さんの著書です。子役時代から第一線で活躍されている芦田さんですが、落ち着いた言動や大人びたコメントが世間から度々注目されていました。私も以前あるインタビューを拝見して、芦田さんの言葉の選び方や語彙力の豊富さに驚き「愛菜ちゃんは一体、人生何回目なのだろうか…?」と感じていましたが、この本を読んで合点がいきました。
芦田さんは幼少期から本が大好きで、今も年間100冊以上を読む読書家だそうです。この本では芦田さんがお気に入りの本を紹介してくれるのですが、小学生向けの本から定番の名著、さらには海外文学までとジャンルの広さに驚かされます。読んだことがない本は読んでみたくなりますし、読んだことがある本は「これ面白いよね!」と共感しながら楽しめます。
新しい本との出会いを求めている方、自身の読書の幅を広げたいと思っている方は、ぜひこの本を読んでみて下さい。

 

●てんこさん
『ふるさと銀河線 軌道春秋』
髙田郁 著【双葉社】

眠りにつく前に、少しだけ癒されたい人に!

この本は9編の短編集。一話ずつにさまざまな人生がつづられ、読み進めるうちに心が和んでいきます。
夫の急なリストラに「お先真暗」になりながらも二人三脚で新しい歩みを始める話。車窓から見える安アパートに住む老夫婦に対し各々の人の奥にある優しさを知る。教育熱心な親から祖父の処に逃げ勇気をもらった少年。進学に迷いながらも自分自身を見付け直す少女。息子を亡くし悲しみのどん底から光を見付け出す夫婦。学生時代に住んでいたアパートで現在の住民の人生を知り立ち直る青年。一人暮しの親がアルツハイマーになりそれを受けいれる息子の心動(ママ)。旧友と15年ぶりに再会し出世や病と向き合いながら前を向いて歩んでいく人。
等々、一つ一つの物語の中にある人生に背中を押されたり、やさしく肩をなでられたりした気持ちにさせられます。
時代小説の髙田先生も良いけれど、現代物も癒されます。

 

※第2弾もあります!こちらから見てね!

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